2. テクニカルライティングで考えたマニュアル作成
2-2 ステップ1[企画(目次作り)]
−いかに読者に伝えるか−
基本コンセプト−それは「読者指向」
重要なのは,
企画から図,文章作成までを一貫したコンセプト
のもとで進めることです.ではその「一貫したコンセプトとはなにでしょうか」それは
読者指向
という言葉につきます.
読者(読み手)にあわせて文書(マニュアルを問わず)を作成するのは「当たり前」と思われるかもしれませんが,あらためて周囲を見てみると本当に読者を意識したマニュアルが少ないことに気づくはずです.
まず読者対象を明確にする
「送り手」は誰で,「受け手(=読者)」は誰
一般にマニュアルのベースとなるのは,製品の技術資料やデータであったり,形になっていない経験的情報(ノウハウ)でしょう
(図3ご参照)
.これは本来,開発担当しか理解していない情報であり,そのままの構成でユーザやサービスマンにマニュアルとして提供すること自体に無理があります.
読者が一般ユーザであれば,基礎知識の浅い不特定多数を対象とすることになるので,不意の事態や誤解へのの対応を考えなければなりません.一方,読者がサービスマンであれば一応の基礎知識があるものとして,応用的な対応への指針まで示す必要があるでしょう.
図3 基本は受け手指向:そのためには「情報の変換」が必要
目次作り=情報の変換
From「送り手」−with「情報の変換」−to「受け手=読者」
要は,
受け手(=読者)に合わせた情報の変換
が必要ということです.そのためには,図3で示しているように「目次(構成)」,「新規情報の作成」,「チャート化・グラフ化」さらに「イラスト化」などを受け手指向で考えていく必要があります.
私はその中でも特に目次(構成)が重要であると考えています.少々批判めいた言い方ですが,製品に付属するマニュアルを見ていると文書表現や印刷表現にかける労力(あるいは経費)に比べて,目次に対する配慮が不足していると思います.読者がほしい情報の切り口から構成されているマニュアルは少ないように見受けられます.もっと目次作りの理論について考える必要があるのではないでしょうか.
ここでの目次作りとは,
既存の技術資料などの情報をいったん分解し,目的に応じて再構成する
ことです.したがって,目的,読者に応じ目次はオーダーメイドされなければなりません.
目次作りの具体的な方法は当ホームページの関連リンクを参照してください.
[寄り道]
あまり自慢できることではありませんが筆者が出版社の編集者時代,企画した本がさっぱり売れない時期が続き苦しい思いをしたことがあります.自分の本への思いが強すぎ,著者や読者にそれを押し付けていたのです.本は読者のものであって編集者の私物ではありません.それに気づくのに時間がかかりましたが,「読者を意識する」という最も基本的で重要なことを学ぶことができました.
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第2部 読者指向のマニュアルとは
-読者の視点に立つポイント-
第3部 目次作りのポイント
-読者指向の構成とわかりやすい見出し-
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山之内孝明/(有)山之内総合研究所
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