3. 書き始める前に体裁を決める
3-3 用語を統一するために
プロのライターや編集者が作った文書と一般の人が作った文書の違いでよく目立つのが用語の統一です。一般の人が書いた文書では、最初と途中では用語の使い方(たとえば送り仮名)が異なっていることがよくあります。
用語統一表を作る
プロのライターや編集者ならばどのような用語を使うべきなのかがしっかり頭にはいっていて、どんなに長い文章を書こうが途中で用語使いが変わってしまうことはありません。また、新聞社や雑誌社などでは発行している新聞、雑誌で使う用語は決められていて、すべての記者、編集者に徹底されています。
ところが、一般の人ではそうは行きません。一人で書いているのに最初の頃と途中では用語使いが変わり最後ではまたもとに戻るというような例をよくみかけます。これは読者にとってあまり気持ちのよいものではありません。第三者に読んでもらう文書はあなたが書いたものであっても公のものです。最低限の用語は統一するようにしましょう。
用語が統一した文書を作るために、執筆時に用語表を横において文書を書く習慣をつけましょう。用語表は、執筆しながらどのような重要語やよく使う表現を気が付くままに書き留めておいて、最後に見直す際の基準にするものです。
応用
さらに用語統一が気になるようでしたら市販の「用語用字辞典」を一冊用意されることをお薦めします。書店には各種の用字用語辞典が並んでいますがあまり新聞とか放送の分野に偏っていないものがいいでしょう。
用字用語の一般的な注意事項
よく欧文のカタカナ表記の際に、語と語に間に中点(編集、印刷分野では中グロと呼びます)を入れるのをみかけますが、あまり頻繁に使うとかえって読みづらくなります。
ワープロ作成された文書の中で、全角の英数文字をよくみかけます。本来、英数文字は半角文字が原則です。日本語の文書を作成している際に欧文や数字を使用する場合は必ず半角で入力しましょう。
「です、ます」か「である」か
文章を作成するのによく「です、ます調」とか「である調」とかを統一する必要があります。
文章の最後が「である」で止めるからといって固い感じの文書になってしまうとは限りません。また、「です」で止める文章だからといって、丁寧すぎる言い回しは不要です。
句読点の打ち方
句読点の打ち方にはいつも気をつかいます。一般に読点(、)を打ちすぎる傾向があるようです。読点は読む時の息つぎであり、意味のつながりであると考えてみましょう。
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