

「テンプレート」の功罪
−文書構成力を補うはずが退化につながりかねない使い方−
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「書式(いわゆる“フォーマット”)を統一する」、「必要な事項のもれをなくす」あるいは「執筆を効率化する」 などの目的で文書ごとに『テンプレート(あるいはサンプル書式)』を用意する企業が多くあります。その一方で、文書を受け取る上司からは「テンプレートに沿って書かれているが、要領を得ない内容で役に立たない文書が提出されてくる」といった声もあります。
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「テンプレートによって重要事項が埋もれてしまう」可能性−文書構成力の低下の結末−
たとえテンプレートやサンプル書式があっても、執筆者に「文書構成力」がなくてはこれらを有効に活用できません。ここで述べる文書構成力とは、「主題を位置付け、主題に対応した要点を明確に述べ、必要に応じ箇条書きや図・表で補足する表現力」です。
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「よくできたテンプレートがあれば、項目を埋めていくだけで適切な文書が作成できる」とお思いになるかもしれませんが、テンプレートは多様な事案の「共通項」にすぎません。執筆者それぞれが個別の事案に応じた主題や要点を考えまとめなくてはならない事例も多々あります。
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企業によっては見出しの後に書き表し方のガイドを添えている場合もありますが、多くは考え方に加え注意事項を述べるにとどまっており、文書構成力が欠けている執筆者にはかえって制約になる場合があります。
テンプレートに依存した文書作成を続けていると「テンプレートがないと文書をまとめられない」状態、すなわち文書作成力の低下に陥りかねません。さらには、文書構成力の低下が高じて「テンプレートがあっても読者に伝えるべき要点を明確に述べられない」状態になりかねません。

「執筆者が知りえた重要事項を的確に表す力」の効用−「テンプレート依存」から「テンプレート+テクニカルライティング」へ−
文書構成力がある人材、すなわちテンプレートでは埋もれがちな重要事項を的確に表せる人材は企業にとって有用です。当人が知りえた(あるいは当人しか知りえない)新たな事実を文書で具現化してくれる人材とも言えます。このような人材が増えれば、大きな企業力となります。
実務文書は「執筆者が知りえた新たな情報をそれを知らない他者に的確に伝える」のが本来の主旨です。当人が知りえた重要な事実を全社で共有すべき事項として示すことができれば企業にとって有益ですが、当人だけに埋もれては企業の損失です。
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