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複文あるいは重文は、いずれも「文節(主語と述語で構成された文の一部分)」を連ねた文です。複文、重文ともに技術文書で多用される文体ですが、原則なく節を連ねると読みづらさに加え視点が曖昧な文につながるおそれがあります。 |
複文あるいは重文を用いる際は、「不要に文節を連ねず、一つの文節に一つの文節をかける」を原則にするのが適当です。さらに、原則をふまえたうえで、必要に応じ三つ程度の文節が連なる文(例:・・・が・・すると、・・・が終了し・・が停止する)を用いるのが適当です。
複文とは、主従の位置付けにある節を連ね、条件−帰結関係あるいは理由・目的に対し結果・結論を表す際に用いる文体です。『例:風が吹くと、桶屋が儲かる』
重文とは、同格の位置付けにある節を連ね、順序関係あるいは対比関係を表す際に用いる文体です。『例:(あなたは)システムを終了し、(続けて、あなたは)主電源をオフにしてください』、『別例:検査Aの結果は陽性だったが、検査Bの結果は陰性だった』

技術文書でしばしば陥りやすい例が、主語が省略された文節を連ねた複文あるいは重文です。とりわけ、異なる主語が省略された複文あるいは重文は読者の誤解にも違和感につながりかねません。
先のセクションで述べたように、文の視点を統一し「省略する主語は一つ」を原則にするのが適当です。ある段落で安易に「私たちは」、「あなたは」に加え「製品は」までも省略してしまうと、行為と動作の主体が曖昧になります。
加えて、述語に「行為あるいは動作のいずれにも用いられる動詞」を用いた場合、「ユーザがすべき行為」なのか「製品の自動的な動作」なのかわかりづらくなります。

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