執筆のポイント
段落構成の考え方と箇条書き,図・表,注記の使い方


段落構成の考え方

   

段落は、複数の文で構成するが一般的です。この複数の文をいかに関係付けるかによって、それぞれの位置付けとともに要点が明確になります。


1見出し1段落」の基本構成

一つの主題に対し、要点は一つ」が原理です。また、「一つの段落に要点は一つ」も道理です。これらを総合すると、「1見出し(主題)に対し、明確な要点がある1段落でまとめる」のが適切と言えます。

もし、一つの主題に対し複数の要点があるようにとれてしまうならば、「執筆者が明確な要点にたどりつかずに執筆している」あるいは「主題(見出し名)が曖昧」のいずれかと言えます。

1見出し1段落」構成は、表示領域に制限を伴う電子文書にも有効です。見出しと段落が一度に視野に入りやすくなります。

もし、段落が長くなるようであれば、新たに見出しを付けて2項目に分割するか、以降のセクションで述べるように一部を注記あるいは箇条書きなどで表すのが適当です。


最初に要点を置いた段落

マニュアルを含め実務文書での要点の位置は、段落の最初が基本です。段落の最初は、読者がもっとも関心を寄せて読んでくれる箇所です。見出しに対応した要点を段落の最初に置き、必要な補足をそれに続けるのが適当です。

要点を最初に置くのは、読者に要点を明確に示すだけではなく、執筆者にとって要点をさらに深める意義があります。要点を述べることによって、“その先”が執筆者から引き出されます。


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