

“執筆につながる”見出し名
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先に述べたように、見出し名は、見出しに続く「段落の主題」であるとともに、上位あるいは下位もしくは同じランクの見出しとの関係を表します。
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文書に応じた文体の見出し名
マニュアルでは、「解説の対象となる語」と「対象を“受ける”語」で構成した「修飾語+被修飾語」型見出し名(「−の−型」とも表記)が基本です。
一部のマニュアルでは、操作を主題にした項目に語尾を「-する」とした「述語」型見出し名(「単語+する」型もしくは「目的語+する」型)を用いる場合があります。

機能仕様書の見出し名と製品解説の見出し名
機能仕様書を執筆のベースにする場合も、マニュアルでは見出し名の文体を変えるのが適当です。同じ製品が対象の文書でも、機能仕様書は同じ開発グループの技術者を対象にした定型文書であるのに対し、マニュアルはユーザを対象とし定型性をさほど問わない文書です。不要に社内用語とも言える見出し名を用いてもユーザには的確に伝わらないおそれがあります。また、執筆者が見出しを有効に使っていないとも言えます。

見出し名の文体の統一
同ランクの見出し名は、同じ見出し文体で統一するのが基本です。不要に「単語」型、「複合語」型の見出しと「修飾語+被修飾語」型あるいは述語型の見出し名を混ぜて用いないのが適当です。
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