手順の図解化の基盤は箇条書き形式の操作手順です。箇条書き形式をもとに「読むと見るの一体化」あるいは「構図化」、「視線の誘導」を推し進めた結果が手順の図解化です。 |
手順の図解はその構造からの「小間割り型図解」形式と「組込み型図解」形式に分類できます。前者は、「読むと見るの一体化」から発想した図解です。後者は、表型箇条書き形式をさらに「構図化」した図解と言えます。
さらに、「組込み型図解」形式を“1手順”として扱い、これを箇条書き形式化すると「入れ子型図解」形式となります。本形式は、箇条書き形式では項目数が多い場合に有効です。いくつかの手順を図解で1項目化できるため箇条書き形式の項目数を減らせます。
箇条書き形式の1手順(段落)を1小間とし、「左上から右、突き当たったら左下へ」の視線の動きにあわせて配置したのが「小間割り型図解」形式です。統一感があるとともに小間で区切られているため視線が集中しやすい利点があります。
「2小間を連結する」あるいは「ある小間から二つの小間に分岐する」などの応用が可能です。
箇条書き形式が、「箇条書きに対して図を添える」のが基本であったのに対し、「図に対して箇条書きを添える」のが「組込み型図解」形式です。図と図の関係がわかりやすく、図の“流れ”から手順の全体を把握できます。
「小間割り型図解」形式と同様に「左上から右、突き当たったら左下へ」に沿って図を配置するのが基本です。図と図を配置する際に矢印で連結する場合もあります。
図要素と手順の関係が「左上から右、突き当たったら左下へ」にならない場合は、手順番号に強調書体と大きな文字を使います。
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