よく「製品の開発は常に時間とコストとの勝負」といわれます.では,製品に付属するマニュアル作りはどうでしょうか.
マニュアルを作ることは,1分1秒でも惜しい開発・製品化への時間的負担となり,1円でも下げたい原価の負担になります.「できることならばマニュアルには時間とお金はかけたくないのが本音」は理解できるような気がします.
しかし,冒頭で「製品」という言葉を使いましたが,メーカが作っているのはユーザがお金を払う(これでメーカの経営が成り立つ)「商品」なのです.
ならば,マニュアルも商品の一部のはずです.マニュアルは単なる製品の付属物ではなく,ユーザと製品の橋渡しをする“ユーザインタフェース”でり,マニュアルがあって初めて製品が商品になると考えればマニュアルにも製品開発なみの力を入れてもいいのではないでしょうか(けしてもっと予算を注ぎ込むべきと主張しているのではありません).
マニュアルの品質向上は製品に対するユーザの理解度の向上となり,メーカにとってはユーザへの質の高いサービスの提供さらにはユーザ指向の商品開発にもつながります.結果として,マニュアルは商品の競争力を向上させる要素になると思われます.