

スライドデザインの考え方−視線の誘導と集中−
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ここでの「スライドデザイン」とは、 プレゼンスライドを構成する各要素の基本配置です。技術を解説するプレゼンスライドには、タイトルあるいは箇条書きのみならず詳細な図・表も必要な場合があります。「聴き手の視線をプレゼンスライドのどこに誘導し、どこに集中させるのか」を考慮したスライドデザインを選ぶ必要があります。
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視線が「誘導」されるスライドデザイン
プレゼンスライドは、「スライドタイトル(主題)」、「ポイント(主題に対応した要点)」、「コンテンツ(要点を裏付ける箇条書き、図・表など)」および「補助要素(構図を補完するデザイン要素)」で構成されていると言えます。統一性に加え、各要素に聴き手の視線が順次に誘導されるスライドデザインを選ぶ必要があります。

[当社出張開催形式セミナー「テクニカルプレゼンテーションの手法」から抜粋]
視線が重要箇所に「集中」するスライドデザイン
詳細に図・表であっても重要な箇所は1点に限られ、他の箇所はその図・表が成立するための要素とも言える場合があります。プレゼンスライドでは、先に述べた「スライドタイトル」→「ポイント(主題に対応した要点)」→「コンテンツの論証部分」の順に視線が誘導され集中すれば、聴き手に一つの論理とその理解が生まれます。プレゼンスライドが切り替わりスクリーンに映し出された瞬間にどこに聴き手の視線を誘導し集中させるのかを考慮してスライドデザインを考える必要があります。

[当社出張開催形式セミナー「テクニカルプレゼンテーションの手法」から抜粋]
対して、視線の誘導あるいは視線の集中の阻害につながるスライドデザインをしばしば見かけます。たとえば、不要にスライドタイトルを小さくしたスライドデザインを使うプレゼタがいます。スライドタイトルは、「これから何を話すのか」を示す部分であり、一番最初に視線を向けてほしい箇所です。ところが、スライドタイトルが小さくては聴き手はそこに視線(あわせて意識)を向けず、箇条書きや図を構成する各要素を“漫然”と見てしまいます。
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