見直しの対象となる技術表現には、「曖昧表現」、「冗長表現」に加え「陥りやすい用語使い」があります。文章にはこれらの表現が複合しています。また、「句読点の使い方」もチェックの一つです。事前に整理・体系化しておけば、書き進めながらでもチェックできるとともに適切な表現に置き換えられます。
いかなる作業でも「チェック」の基本は、確認すべき事項を割り出すとともに分類・命名することです。とりわけ、チェック事項の命名によって、一般化が図れるとともに埋もれた不備を発見しやすくなります。加えて、分類ごとにケース例と対処法を用意しておけばチェックがさらに効率化します。
分 類 |
チェックすべき表現 |
曖昧表現 |
時間・程度が曖昧な語を使った表現 |
必要な語句がもれ疑問につながる表現 |
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係り先が曖昧な修飾語 |
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対象を特定しない否定と二重の否定 | |
曖昧な位置関係の表現 | |
曖昧な指示 |
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冗長表現 |
同義・類義の語が重複した表現 |
簡潔な語に置き換えられる表現 |
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文章の構成が原因の繰返し表現 |
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必要以上の敬語 |
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陥りやすい用語使い | 用語のゆれ(同義語・類義語の混用) |
曖昧・誤解につながる外来語、短縮語、複合語の使い方 | |
技術文書にふさわしくない表現 | |
本来の意味を損なう述語 | |
句読点の使い方 | 用いるのが適切な箇所と用いないのが適当な箇所 |
用い方の統一 | |
文章の分断につながりやすい読点 |
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