

慣用的な用法
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「常用漢字表に採録された語(字種もしくは音訓)だがひらがな書きが定着している語」はひらがな書きにする慣例があります。ところが、このひらがな書きと官庁などの公用文での表記が異なる場合があります。技術文書では、特別な場合を除き公用文の表記に沿う必要はありません。ひらがな書きが定着しているならば、ひらがな書きで差し支えありません。 |
「ひらがな書きが定着した語」の扱い方
技術文書では、「常用漢字表の字種・音訓だがひらがな書きが定着している語はひらがなで統一」が適当です。代表例がよく用いるいくつかの接続詞です。
更に⇔さらに、但し⇔ただし、及び⇔および、並びに⇔ならびに、又は⇔または、若しくは⇔もしくは
いずれも常用漢字表にある字種・音訓ですから漢字書きにしても誤りではありません。しかし、現代の文書で漢字で用いる例は少数です。
接続詞以外にも副詞の多くと名詞あるいは動詞・助動詞の一部にも同様に漢字書きよりひらがな書きが一般的な語があります。
-の様に、-し無い事が有ります。-する時には、併せて-して下さい。⇒ -のように、-しないことがあります。-するときには、あわせて-してください。
これらも常用漢字表にある字種・音訓ですから誤りではありません。ただ、漢字書きは少数になりつつあります。
「公用文の表記」の扱い方
ちなみに、上記の例のうち「更に、但し、及び、又は、若しくは」に加えて「例えば」は「公用文における漢字使用等について(通知)」(昭和56年、内閣官房長官)で各行政機関が作成する公用文では漢字書きにすることを定めています。
公用文で漢字の使用が定められていても、それは「行政機関が作成する公用文」に対してです。特別な事情がない限り、民間の文書がそれにならう必要はありません。
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