手順は、箇条書き形式で表すのが基本です。図解形式は、箇条書き形式の発展形です。いずれの場合も指示文を主文とし、操作の結果を補足文として表します。また必要に応じて注記あるいは図・表を示します。 |
「指示文(主文)−結果(補足文)−必要に応じて注記(補足文)−必要に応じて図(補足)」の関係は先に述べた「主文−補足文」構成の段落です。複数項目で構成される操作手順は「番号付き段落」の連なりと言えます。
手順番号と各項目の区切りが明確な書式を選ぶ必要があります。また、手順の最初、途中、最後がどこであるか仕切りけい線で明確に示す工夫が必要です。
「手順の区切り」あるいは「指示文と図・表、注記との対応」を曖昧にすると、指示文あるいは注記の見落としにつながります。マニュアルを読む際、読者は1手順ごとにマニュアルから視線を製品に移し、操作の後に再び視線をマニュアルに戻します。この際、視線の戻し先が曖昧な書式では手順の“読み飛ばし”につながる可能性があります。
しばしば、1行程度の手順(図もない)が前後の手順の間に埋もれている事例を見かけます。あるいは、ページ末が不要に空いて手順が完了したのか続いているのか不明な事例も見かけます。指示文に誤りがなくとも、読者の見誤りにつながる書式は避けるべきです。
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