わかりやすいマニュアル作成のための実践テクニカルライティングセミナー-原稿指定と校正-まとめ

<BODY BGCOLOR="#ffffff" LINK="#ffffff" VLINK="#ffffff"> <P> <IMG SRC="../gif/sec4c4.gif" ALT="" ALIGN=BOTTOM HSPACE=10 width="540" height="26"><BR> <IMG SRC="../gif/tw2-7abs.gif" ALT="" WIDTH=570 HEIGHT=150><BR> <HR><BR> <FONT SIZE=2 COLOR="#ff8040"><B>解説付き抜粋</B></FONT><BR></P><H1><B>まとめ</B><BR></H1><P><HR><BR></P><H3><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#800000">「</FONT>テキストファイル原稿時代<FONT COLOR="#800000">」の編集の考え方</FONT><BR></DIV></H3><UL> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">このコーナーのまとめとして「テキストファイル原稿」の編集について述べてみたいと思います。校正をはじめとした編集技術はもともと「手書き原稿」に対応して確立したものです。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">しかし現在では、手書き原稿も一部にあるとはいえワードプロセッサやテキストエディタによる<FONT COLOR="#008080"><B>テキストファイル原稿</B></FONT>が主体になってきています。すなわち、執筆者が入力した文書が基本的にはそのまま文書に反映されるわけです。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">テキストファイル原稿に誤りがなければ誤字誤植もなく校正の必要もないと思われがちです。しかし、実際の編集製作では何度も赤字が入り修正を繰り返している現場をよくみかけます。また、校正の確認もれが出版された印刷物の誤植になっている例もよくあります。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <UL> <LI TYPE=disc><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#000080">テキストファイル原稿を使っても原稿自体に誤りがあり、それを「原稿調整」や「校正」で適切に直すことができなければ誤字誤植のあるあるいは組版体裁の悪い出版物（ディジタル文書を含め）が世に出てしまう可能性があるのです。</FONT><BR></DIV> </UL><DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <UL> <LI TYPE=disc><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#000080">また、テキストファイルは単に文字情報の集まりであり「文字書式（書体・大きさ）」は付けられません。重要な用語をゴシック体にするなどは「原稿指定」をしなければなりません。</FONT><BR></DIV> </UL></UL><P><HR><BR></P><H3><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#800000">「</FONT>テキストファイル原稿<FONT COLOR="#800000">」も「</FONT>手書き原稿<FONT COLOR="#800000">」の編集も基本は同じ</FONT><BR></DIV></H3><UL> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">「手書き原稿時代」と「テキストファイル原稿時代」では、編集作業の“主体（<FONT COLOR="#008080"><B>注意しなければならないポイント</B></FONT>）”が多少変わりつつあると思いますが、“本質（<FONT COLOR="#008080"><B>編集の基本</B></FONT>）”まで変わるわけではありません。むしろ、「手書き原稿時代」と比べて現在ではこの基本が曖昧になりつつあると思われます。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">たとえば、「原稿はできるだけ完成度を上げ、校正段階では文章の追加・入れ替えを避ける」というのが編集の基本です。しかし、「手書き原稿時代」の活版組版や写植組版に比べて現在では校正時の修正は手間をあまりとりません。したがって、校正時の修正に対して執筆者もDTPオペレータもあまり抵抗感をもたなくなりました。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">ところがこの「修正に抵抗感がなくなる」というのが問題なのです。校正段階で何度も修正するためかえって時間がかかり、ひいては誤りを残すことにつながっていることがよくあります。修正作業にかかる手間が減るのは印刷会社のみならず誰もが歓迎することですが、そのために誰もが「少々の修正は校正ですればよい」という気になってしまっては困ります。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <UL> <LI TYPE=disc><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#000080">筆者はこの気のゆるみが「テキストファイル原稿時代」でも誤りが減らない（むしろ多くなっている）原因ではないかと思っています。筆者が編集者だった頃に現在のDTPの原型ともいうべき「電算写植」という組版方式が普及しました。これは入力データとレイアウトデータをフロッピディスクなどに保存し校正時に出力するもので、活版や写植のように手作業が中心の修正をしなくてもよいという点で画期的な組版方式でした。しかしそのとき、印刷会社の営業担当者から「電算写植でやりますから修正が多くてもかまいませんよ」といわれ強い違和感を感じたことを今でも記憶しています。</FONT><BR></DIV> </UL></UL><P><HR><BR></P><H3><DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;"><FONT COLOR="#800000">誰もが情報発信を行う今こそ「編集技術」に関心をもってほしい</FONT><BR></DIV></H3><UL> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">ワープロによる出版物の製作やインターネットにより、誰もが容易に情報を発信できるようになりました。これ自体はすばらしいことだと思います。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">その一方で「校正」をはじめとした編集技術やテクニカルライティングのような実務文書の作成手法が一般に認知される機会が少ないため、出版物として必要な品質や体裁が伴っていないものも見かけるようになりました。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">マニュアルをはじめとする実用文書や、さまざまな社会的責任が高い文書を作る立場にある執筆者や製作者は、出版物の最低限の品質や体裁についての配慮と知識が必要であると考えます。それには「編集」についての知識と技術が必要になってきます。しかし、これはけして特別なものでもプロの編集者だけのものでもありません。むしろ誰しも知っておけばさまざまに役に立つことです。<BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:0.75"><BR></DIV> <DIV STYLE="line-height:1.5;padding-top:5px;padding-right:5px;padding-bottom:5px;padding-left:5px;">残念なことにわが国の教育（義務教育、高等教育）では、「読む」こと「書く」ことを教えても、「文書を企画し編集する」について教えることはほとんどないと思います。そのことが、ごく私的なあるいは身近な関係者に何かを伝える文書は書けても、第三者に読んでもらう社会性のある文書を作ることが苦手という人が多い結果につながっているのではないかと考えます。<BR></DIV> </UL><P><HR><BR></P><UL> <UL> <LI TYPE=disc><DIV STYLE="line-height:1.5"><FONT COLOR="#ff8040"><B>［</B></FONT><B>解説付き抜粋版</B><FONT COLOR="#ff8040"><B>］</B></FONT>を最後までご覧いただき有難うございました。解説付抜粋版は主要なスライドを抜粋して解説を付けたものです。<BR></DIV> <LI TYPE=disc><DIV STYLE="line-height:1.5">あわせて以下の全スライド版も是非ご覧ください（<FONT COLOR="#808000"><B>いずれかを選んでクリック</B></FONT>してください）。<BR></DIV> </UL></UL><H4><FONT COLOR="#800080">全スライド版の閲覧</FONT><BR></H4><P><DIV ALIGN=CENTER><A HREF="../techwrt-2-7.htm" TARGET="_blank"><IMG SRC="../gif/lnk-sld.gif" ALT="" ALIGN=BOTTOM width="160" height="36"></A><A HREF="../pdf/t-2-6.pdf" TARGET="_blank"><IMG SRC="../gif/lnk-pdf.gif" ALT="" ALIGN=BOTTOM width="160" height="36"></A><A HREF="t-2-7prv.htm" TARGET="_parent"><IMG SRC="../gif/lnk-prv.gif" ALT="" ALIGN=BOTTOM width="160" height="36"></A><BR></DIV></P><H4><DIV ALIGN=CENTER><A HREF="../etrn.htm" TARGET="_parent"><FONT COLOR="#000080"><B>スライド閲覧方法に関する補足</B></FONT></A><BR></DIV></H4><P><HR><BR></P><H3><DIV ALIGN=CENTER><A HREF="t-2-7f.htm" TARGET="_parent"><FONT COLOR="#000080">コーナーの最初に戻る</FONT></A><BR></DIV></H3><P> <HR><BR> <DIV ALIGN=CENTER><A HREF="http://www.yamanouchi-yri.com/" TARGET="_parent"> <IMG SRC="../gif/modoru.gif" ALT="" ALIGN=BOTTOM width="180" height="50"></A><BR></DIV> <HR><BR> Copyright:Takaaki-YAMANOUCHI/1995-2002<BR> 山之内孝明／(有)山之内総合研究所<BR> Takaaki Yamanouchi/ Yamanouchi Research Institute,Ltd.<BR> <BR> <BR></P></BODY>