

見出し構成のチェックポイント
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マニュアルは、読者にとって「読む負担」が少ないことに加え、文書としての「一定の規範」に基づいていなければなりません。見出し構成を検討した後にあらためて読者の視点で無理あるいは偏りがないか確認し、必要ならば執筆の際にも調整します。
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見出し構成の調整
読者に不要な負担をかけては、マニュアルを読んでもらえません。「数的・量的な負担」を避け、読者の集中が続くページ数あるいは項目数で構成するのが適当です。見出し構成を検討する最後の段階であらためて見直し、必要があれば「ページ数が多い項目の分割」あるいは「過渡に多い節を含む章の分割」などの調整をします。
既存のマニュアルの見出し構成を参考にする場合も、当該の文書に応じた調整が必要です。とりわけ、上位の見出し(例:章見出し)をそのまま適用すると、当該の文書では章によってページ数が極端に偏る場合があります。
変則的な見出し構成のチェック
読者であるユーザは、マニュアルが「さまざな文書で共通な書式(誰もが標準と認める規範)」に基づいて構成されていると想定して読みます。それに反して、矛盾を含んだ変則的な見出し構成があると読者の誤解につながるおそれがあります。
また、一つの文書で見出し構成の基準が“曖昧”では読者に混乱を生じます。同じ見出しが一度目と二度目で使われ方が違うと、不自然なばかりか誤解につながるおそれもあります。

見出し構成のチェックポイント
読者であるユーザは、マニュアルが「さまざな文書で共通な書式(誰もが標準と認める規範)」に基づいて構成されていると想定して読みます。それに反して、矛盾を含んだ変則的な見出し構成があると読者の誤解につながるおそれがあります。
チェック項目 |
ポイント |
章の数が多すぎないか | 6〜8章程度を目安に |
各章のページ配分が偏よっていないか |
ページ数の多いきすぎる章、少なすぎる章を作らない
平均している必要はないが突出して多い章は分割を検討する |
章見出し名はわかりやすいか |
テーマとの関連性を考慮する
見出し単独でも内容がイメージできる見出し名にする |
各章の内容のレベルは一定か |
特定の章だけやさしくしたり、難しくしたりしない
とくに導入部(1章)だけをやさしくしない |
チェック項目 |
ポイント |
解説の基本単位が明確になっているか |
節読みきり型にして、各節を1〜2ページ程度でまとめると読みやすい
一度に読みきれる範囲(最大でも4ページ程度)で節を構成する |
ページ数が長くなりそうな節はないか |
見出し名に読者が知ってる用語を使っているか |
読者の知らない用語だけで見出し名を付けない
(「手順」、「事例」、「使い方」、ではなく、「***の手順」「***の使い方」など) |
実用的な見出し名になっているか |
見出しのランクは統一されているか | 読者が必要とする情報の見出しを節レベルで統一する |
読める目次になっているか | 節見出し名から章構成(ストーリー)が把握できるように見出し名を関連付ける |
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