

分類的アプローチ
大きく二つに分類できる-「表記の統一」と「意味の使い分け」-
用字用語の使用で重要なのは,表記の統一と漢字あるいは用語の意味の使い分けに分類できるものと考えられます.
表記の統一に対して表記の不統一とは,意味は同じでも異なる表記をしてしまうことです.常用漢字や送り仮名を正しく使うことが基本になります.
漢字あるいは用語の意味使い分けとは,一つには読みが同じで意味が異なる漢字の使い分けであり,もう一つは意味がよく似た用語の使い分けといえます.
| 取扱い・使い分け | 備 考 |
| 表記の統一 | 漢字書きとひらがな書きの統一した使い分け | (殆ど)→ほとんど,(予め)→あらかじめ |
送り仮名の扱い | 行なう/行う,現われる/現れる |
外来語のかたかな表記 | インターフェイス/インタフェース |
| 意味の使い分け | 読みが同じ漢字の使い分け | 作る/造る,対象/対照/対称,製作/制作,極小/極少 |
意味が似ている(あるいは実用上同じ)語の使い分け | 製造/作成/製作/制作,比べる/比較する |
どのように対処するか -表記の統一-
「第4部 原稿執筆のルール
一般用語の基準 でも述べたように,現代国語における漢字使用は「常用漢字表(昭和56年 内閣告示・訓令)」が基準になっています.また,送り仮名には「送り仮名の付け方(昭和48年内閣告示・訓令,昭和56年一部改正)」があり,外来語については「外来語の表記」(平成3年 内閣告示・訓令第二号)があります.
これらの基準・原則をもとに慣用的な用例を含めて辞典形式でまとめられたのが「用字用語辞典」です.当セミナーでは,この用字用語辞典から抜粋し,マニュアルを作成する際によく使う用例を五十音順にまとめた「用例抜粋」を作ることをお勧めしています.
しかし,用字用語辞典も上記のような基準や原則に基づいているのですからそれらを多少でも理解し,単に「五十音順の用例抜粋」を参照するのではなく「原則・用法から分類した用例抜粋」を一覧しておくのも日常の文書作成にとても役に立つはずです.
どのように対処するか -意味の使い分け-
先に述べた「表記の統一」には原則があり,実際にマニュアルのような実用文書では慣用的な表記を使うことはさほど多くはありません.しかし,「漢字や用語の意味の使い分け」となるとそうはゆきません.とりわけ用語の使い分けは,熟語(例:制作/製作)の使い分けであったり,あるいは「動詞(例:比べる)」と「熟語+助動詞(例:比較する)」の使い分けであったりします.
それぞれの漢字や用語の意味による使い分けですから,「用字用語辞典」や国語辞典で異字同訓語(漢字が異なるがその読みが同じ語),同音類義語(同じ読みをもちよく似た意味をもつ語),類義語(意味が似ている語),同義語(意味が同じだが表記が異なる語)を確認しなければなりません.
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