

漢字書きとひらがな書きの使い分け
  
  
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新聞あるいはテレビなど、メディアによって漢字書きとひらがな書きに違いがあるのを見つける場合があります(例:すべて⇔全て)。各メディアにはそれぞれの事情があるとして、自身が使う際にはなんらかの「より所」に沿っていずれかに統一する必要があります。 | 
  
「常用漢字表」の存在
現代国語の漢字使用のより所は「常用漢字表」です。ただ、日常的に常用漢字表を参照することはありません。そのため、気づかないうちに常用漢字表にない漢字(以後、表外漢字と表記)あるいは常用漢字表にない音訓(以後、表外音訓と表記)を使っている場合があります。
多くの人が「常用漢字表」に基づく「文部省用字用語例」に沿った教育を受けています。ところが、「漢字を覚える」教育はあっても「漢字書きとひらがな書きを使い分ける」教育は十分だったとは言えないかもしれません。
せっかくの「より所」があるのです。漢字とひらがなが適切に使い分けられた文書を作成すべきだと考えます。
「漢字書きが適当な語」と「ひらがな書きが適当な語」
原則は常用漢字表です。ただし、漢字書きよりひらがな書きの慣用が定着している語まで無理に漢字にする必要はないというのも常用漢字表の主旨です。
  
  
| 取扱い・使い分け | 備 考 | 例 | 
| 漢字書きとひらがな書きの使い分け | 表外漢字(常用漢字表以外の漢字)の使用を避ける | (殆ど)→ほとんど | 
| 表外音訓(常用漢字表にない音訓)の使用を避ける | (予め)→あらかじめ | 
| 常用漢字だがひらがな書きが定着している
  場合はひらがなで統一用字用語辞典をはじめとした各種用語辞典でひらがな書きを勧めるもの(漢字書きの許容を含む)
 | (一層)→いっそう(-の様に)→-のように
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