

分野による表記の違い
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技術文書では、さまざまな分野の用語を複合的に扱う場合があります。この場合は「文書テーマの分野の原則を基本とし、他の分野の用語(当該分野で発生した用語)を用いる場合には例外扱いとして当該分野の表記に従う」という考え方が一般的です。 |
専門分野による表記の違い
同じ外来語のカタカナ表記でも専門分野による違いがあります。機械工学の分野では“energy”を「エネルギ」と表記しますが、物理の分野では「エネルギー」と長音記号を付けるのが一般的です。
専門用語と一般用語での表記の違い
同じ外来語のカタカナ表記が、専門用語として使われる場合と一般用語として使われる場合で異なる例があります。要は、原則なり裏付けのある慣用に従がいつつ、読者の理解のしやすさ(違和感がないこと)を考慮し、統一して使うことです。すべてに対応できる原則を作ろうとすると無理が生じます。
事例1:「インタフェース」⇔「インターフェイス」
本来ならば前者の「インタフェース」が技術文書では適切なカタカナ表記ですが、よく目にするのは後者「インターフェイス」です。慣用的な表記が一般用語化した例といえます。このような場合には、ごく専門的な文書(たとえば特定ユーザ対象のマニュアル)以外は後者の一般表記を使用しても差し支えないと思います。
事例2:「インタラクティブ(interactive)」⇔「インターネット(internet)」
本例の場合には、それぞれ原音に沿った表記を認めそのまま使うのが自然と考えます。あえて「インターラクティブ」にする必要もないと思います。
事例3:「ディジタル(digital)」⇔「デジタル(digital)」⇔「ディスプレイ(display)」
一般読者が対象の文書ならば「デジタルハイビジョン対応ディスプレイ」と表記しても違和感がないと思います。
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